映画化がむずかしいと言われるクラシック音楽作品なだけに、、、まさに『
神童』のように突出した輝きをはなっているこちら。
原作はさそうあきらさんの、98年に発売された同名漫画「神童」
こちらを根岸洋之プロデューサーが当初からあたためていたそうで、、こんかい「
リンダ リンダ リンダ」でもタッグを組まれました、脚本の向井康介さんはじめ。スタッフにそのチームが加わることにより、前作で培った音楽映画の世界。。
そして、あらたに「
帰郷」で人間模様を描ききった、萩生田宏治監督が実現させました。
監督ご自身は、、「クラシック音楽になじみがなく、音とドラマとをどのように進行していくかを手探りで作り上げた。作品が完成したあとに、よりクラシックが楽しめた」という、撮影ちゅうの作業の大変さをことばの断片に。
まさに「じっさい映像に撮り編集したのを、もういちど分析してから現場にのぞんだ。映画を1.5本分作るような大変さだった」と、根岸プロデューサーの製作秘話にも及んでいるところ。
そんな緻密な映像世界からは、ひじょうにみずみずしい旋律が流れ。。。
紆余曲折はしつつも、押し付けがましくない
成海璃子さんのアンバランスさが、うまく調律されていました。
クラシックは、ベートーベンとモーツァルトでしょ。それから、、えーと?
といったほどに無知なので、音楽になんちゃらコメントすることはできませんが。
じっさいのピアノシーンでも出演された
三浦友理枝さん。ほかにも、
清塚信也さんや
和久井冬麦さんなど、、、ホンモノの音楽家が名を連ねたことで、まさに連弾ならぬ。。奏でられた音からの競演が、この作品につまっています。
少女・うたを支えながらも、、どこか奥に閉じこめられたくすぶったような表情が、
松山ケンイチさんにはよく合いますね。
「俳優がどれだけ自然でいられるか。予想しないことや、その場の雰囲気のなかで生まれたことや感じたことを大切にしたい」とおっしゃった萩生田監督から、映画にかたむける愛情を静かに‥。
また。。「この映画は音楽に身をまかせられる映画。クラシック音楽はもちろん、それ以外の美しい旋律にも身をゆだねていただければ」と、根岸プロデューサー。
次回作としては、コドモをモチーフにした作品を視野に、おふたりでまた練っている最中だそう。。。楽しみ!