昭和45年。春の金沢を舞台に巻き起こる、、天女伝説にまつわるミステリアスな事件。はらはらと舞い降りてきた花のようにはかなく深い‥。
原作は「BANANA FISH」「ラヴァーズ・キス」など、熱狂的なファンをもつ吉田秋生さん。
「ラヴァーズ・キス」でもタッグを組まれた、及川中監督ですが、、じつはこちら。
『
吉祥天女』を、リアルタイムで映画化にしたいとずっと願っていたそうなあ。
そして、ポイントとなる「叶小夜子っていう主人公の女の子を、だれがやるかっていうのが、いちばんこの作品で大事なことで、むずかしいところなんですよ」と、企画担当の原田宗一郎さんがおっしゃったように。
内に秘めた、怒りとかなしみ。関わった人間をとりこにする目ヂカラと、謎のほほえみと優しさを併せもつ、天女のような少女。。。それらをみごとに演じたのが、若手実力派の
鈴木杏さん。
彼女のアクションシーンも「まず運動神経がものすごくよくて、殺陣の練習をほんの一日とかでやってるんですよね。おわったときに
本仮屋ユイカさん含めて、すばらしいってみんなで手たたいちゃったぐらい、動きがすごかったですね。相手役のスタントのひともそうとう腫れてましたよ」(企画:原田さん)
そして、そんな小夜子に惚れる男性陣に、、
勝地涼さん&深水元基さん。
遠野家であるふたりと、歴史ある叶一家に代々伝わる、因縁と必然の血筋をめぐる対立と隔たり。“天女の衣”の謎に、伝説にはたして抗うことができるのか??
日本美を際立たせた美術、能楽のシーンにもひとつひとつ。及川監督のこだわりがあふれています。
「吉田先生から原作と同じものやらないでくれと言われるんですよ。ただ、ずっと描かれてたテーマははずさないように作ったつもりなので‥。この映画は“浄化と癒し”の映画。さいご観ていただいたときに、わたしがなんでこの言いかたをして、エンディングがなんでこういう曲なのか、わかると思います」(企画・原田さん)
さらに原田さんは企画というご自身の仕事について、、「ある意味プロデューサーでもあるんだけど、作品にはいちばん最初から最後までたずさわりたい。僕たちの仕事はやっぱりひとの感情を揺さぶる仕事だから」といったおことばを。
原作から羽ばたいた天女を、ぜひスクリーンで。。